店舗経営に欠かすことができない店舗内装工事の流れを分かりやすく解説

店舗内装工事は、これからお店を営業するうえで最初に行う必要があります。ここでは、店舗内奥工事の流れや依頼先を選ぶときのポイントなどを紹介します。

店舗内装工事とは?一般的な内装工事との違いは?

店舗内装工事は、既に建物が完成している内部の工事を指します。一般的な内装工事の場合は、建物内部の床・壁・天井などの仕上げ工事を指しますが、店舗内装工事の場合は一般的な内装工事だけでなく電気や水道など設備に関する工事も同時に行うため、設備工事が含まれることも少なくありません。このことから、店舗内装工事とは既に完成している建物の室内、店舗空間を店舗営業ができるように内装や設備を整えることを指します。

居抜き店舗の場合は、そのまま使えることもあるけれど照明器具やインテリアを変更するなどで店舗内装工事が必要になることも少なくありません。

店舗内装工事は室内の仕上げ工事と設備工事の総称

店舗内装工事は、建物内部の床・壁・天井など、室内空間における仕上げ工事とガス・水道・電気などの設備工事に分けることができます。新築のテナントなどの場合は、既にガス・水道・電気などの設備工事が完了になっている貸店舗などの場合も設備工事が完了していることもありますが、貸店舗の場合は以前の業種とこれからの店舗の種類で新規の設備工事が必要になることもあります。

例えば、以前はアパレルショップだった店舗を飲食店にするとなったときには、ガスや厨房設備などの工事が別途必要になるため店舗内装工事全体のコストが多く掛かる計算になるわけです。

看板工事や外観工事も同じ会社に依頼が可能

店舗内装工事

店舗内装工事は、お店の内部の工事になるわけですが店舗をオープンするためには看板や外観などの工事も行う必要があります。一般的に、店舗内装工事を行う会社は内装工事を得意にしています。店舗に特化している工事を数多く手掛けている会社などは、店舗に最適な看板の製作や取り付け、そしてお店の印象を良くするための最適な外観工事の依頼も可能にします。同じ会社に施工を依頼することで支払先が一つになるため、お金の流れが分かりやすくなるメリットがあります。さらに、すべてを同じ会社に託せるため施工中の変更などが必要になったときに頼みやすさもあります。

工事会社に問い合わせを行ってから完成までの期間は?

店舗内装工事は、内装工事を依頼する会社に問い合わせを行ってから工事が終わるまでには3か月から半年くらいかかることも珍しくありません。工事中はお店をオープンさせることはできないため、その間の売り上げはゼロです。1日でも早く工事を完了させるためには入念なスケジュールと工事の流れを把握するなどが重要です。

工事会社を決めるときには自分たちの意見をしっかり聞いてくれる予算内で収まるような提案を行うなども大切ですが、工事完了後のアフターサービスにも力を入れている会社を選ぶことで営業中のトラブルなどの際にも安心です。

店舗内装工事を依頼できる会社は大きく分けると3種類

店舗内装工事

店舗内装工事の依頼先は、大きく分けるとデザイン設計会社・設計施工会社・施工専門で内装業を営む会社、3つがあります。

価格面では内装業を専門にしている会社が最も安く、デザイン設計会社は高めです。デザイン力においてはデザイン設計会社が最も得意にしていますが、内装業を専門にしているところは施工を専門にしているのでデザインは不得意です。

対して設計施工を行う会社は、両者の良い部分を兼ね備えています。ただ、担当者による能力のばらつきがある、施工をメインにしている会社と比べるとコストが高くつくことも少なくありません。

デザイン設計会社のメリットとデメリット

デザイン設計会社は、デザインおよび店舗内装工事の設計を行う専門の会社で、施工会社が設計図に基づいた内装工事を行うのが特徴です。工事内容および進行状況の確認など設計監理業務もデザイン会社側で行うことが多いため、第三者としての立場で進捗状況や仕上がり品質などプロの目で厳しくチェックしてもらえるメリットがあります。

なお、工事まで一括で発注できるところもありますが、大半はデザインと設計のみになるため店舗内装工事の施工は別会社を探して別途見積もりを依頼しなければなりません。また、完成までの期間が長くなることもあるため、オープンまでの期間を短くしたい人は他の会社に相談するのがおすすめです。

デザインや設計から施工まで一貫して行う内装会社

内装会社は、店舗内装工事の設計やデザイン、そして施工までを一括で引き受けてくれる会社です。一括で依頼ができるので設計から施工までの流れがスムーズになることや、一人の担当者に相談ができるため、途中で内装の変更などをしたいときにも工程次第で可能になることもあります。さらに、完成までの期間が短いなどのメリットもあります。デザイン性についてはデザイン設計会社よりも劣ることがある、担当したスタッフの能力のばらつきがある、費用は施工を専門にしている会社と比べると割高になるなどのデメリットがあります。

施工メインの工務店で店舗内装工事を行うメリット

施工をメインにしている工務店は、現場での細かな対応力に優れている、費用が比較的リーズナブルなどのメリットがあるため店舗内装工事に伴う設計図が完成している場合は工務店に依頼するのが最適です。施工を専門にしている会社であるため、デザイン・提案力・設計などに弱みがある会社も多いようです。しかし、デザインおよび設計はデザイン設計会社を使い施工だけを工務店に依頼するなどの使い分けも可能です。

施工をメインにしている工務店は、施工箇所が決まっていて図面も用意されているなどの条件の場合におすすめの依頼先で、費用を抑えられるメリットもあります。

オープン予定の店舗の業種を得意領域にしている会社

店舗内装工事

店舗内装工事を依頼する会社を決めるときは、その会社がオフィス・飲食店・クリニックなどの医療気化・ヘアサロン・アパレルショップなど、業種の中での得意分野が存在します。例えば、自分が飲食店をオープンしたいときには飲食店の施工や設計を得意にしている会社を選ぶことで既に蓄えているノウハウを使った提案ができる、費用を抑える効果を期待できることもあります。

店舗内装工事を行っている会社のホームページには実績や施工事例などが掲載してあることが多いため、このような情報をチェックして自分がオープンしたい店舗を得意にしているのか否かを調べておくことをおすすめします。

店舗内装工事は複数の会社に見積もりの依頼をして決める

店舗内装工事を行う会社に相談するときには、それぞれの提案内容を吟味するだけでなく見積もりを取り寄せて価格の比較も大切です。提案内容は会社により違いがあるのは当然、これは過去の実績や得意領域などが異なるためです。

工事方法や経験から得たノウハウなどが異なるため、見積もりを依頼すれば金額も変わります。なお、複数の会社に見積もりを依頼することで費用相場が見えてくるだけでなく、イメージ通りの提案や期待値以上の提案を行う会社を見つけることができるかもしれません。

見積もりはそれぞれの会社と打ち合わせを行うことになるため手間はかかりますが、設計から施工まで一括で依頼できる会社を選んでおけば打ち合わせを行う会社の数を抑えることも可能です。

まとめ

店舗内装工事は、完成している建物の内装や設備の導入工事を行うことでお店として営業できるようにするために工事です。店舗内装工事の依頼先は大きく分けると3種類ありますが、設計やデザイン、そして施工まで一括で依頼できる内装会社を選ぶことで、窓口が一つになるので指示が出しやすい、数社に見積もり依頼するときの打ち合わせの数も減らせるメリットもあります。